入院はしずかに、旅行はにぎやかに——お知らせの“声”を予定で変える
予定日が近づくと出るお知らせ。特別なおでかけは🎉にぎやかに、入院・入所は🎒しずかに。声のトーンを場面で変えることは、その人の気持ちへの敬意でもある、という感情設計の話です。
CareReadyには、予定日が近づくと出る「お知らせ」があります。上のほうにバナーが出て、「◯◯まで あと◯日。準備をはじめませんか?」と、そっと声をかける。
最初、この声はぜんぶ同じでした。「🎉 ◯◯まで あと◯日!そろそろ準備しませんか?」——絵文字も、テンションも、ひとつ。
でも、あるとき気づきました。入院に🎉は、ちがう。
同じ「準備しませんか」でも
家族旅行や温泉、お花見なら、🎉つきの弾んだ声が合います。「わくわく、準備していきましょう!」——うれしい予定だから。
けれど、入院や施設への入所は、同じ「準備」でも気持ちが違う。不安もあるし、しんみりもする。そこに🎉と「!」で明るく煽られると、なんだか気持ちとズレてしまう。
そこで、予定の種類でお知らせの声を変えることにしました。
- 特別なおでかけ(旅行・外食・お祝い)→ 🎉「ワクワク、準備していきましょう」
- 入院・入所・ショートステイ→ 🎒「持ち物の準備をはじめませんか?」と、落ち着いたトーンで
絵文字ひとつ、語尾ひとつの違いです。でも、受け取る人の気持ちには、ちゃんと差が出ます。
トーンは、尊厳の話でもある
介護の道具をつくっていると、「あたたかくしたい」と「子ども扱いしたくない」の間で、いつも綱引きをしています。励ましは、うれしい瞬間には効くけれど、つらい場面で過剰にやると、相手を軽く扱っているように見えてしまう。
入院を控えた人に、道具まで🎉で浮かれていたら、その人の不安を置き去りにしている。声のトーンを場面に合わせるのは、見た目の調整であると同時に、その人の気持ちに敬意を払うことでもあります。
道具が“声”を持つということ
アプリの一言は、思っているより人の気分を動かします。だからこそ、いつも同じ声で話すのではなく、うれしい日はにぎやかに、心細い日はしずかに。相手が今どんな気持ちでこの予定に向かっているかを想像して、声のボリュームを変える。
入院はしずかに、旅行はにぎやかに。たったそれだけのことですが、道具が“空気を読む”一歩だと思っています。
——同じ言葉でも、誰にどんな場面で言うかで、意味が変わる。だから声は、ひとつじゃない。
ここで書いたお知らせの書き分けは、私たちが作っている CareReady で実際に試しているものです。家族向けの持ち物チェックはすでに公開中で、予定の種類に合わせて言葉が変わります。
CareReady は介護の持ち物準備を支える生活支援ツールであり、医療機器ではありません。持ち物や薬の準備は、利用先の施設の案内と医師・薬剤師の指示を優先してください。

今日も、読んでくださってありがとうございます。